植物

【知って納得!!】なぜ秋になると木は紅葉するのか?

写真:Greg Shield on Unsplash

紅葉は日照時間と寒暖差がキーワード!?

木々が紅葉するのには主に以下の条件があります

  1. 日照時間が短くなること
  2. 昼間と夜間の寒暖差が大きくなること
  3. 適度な水分

1番目の条件である適度な水分は想像しやすいかと思います。これは紅葉に限った話ではありませんが木々は水分がないと枯れてしまいますので晴天の日だけでなく雨天が時々必要となります。

紅葉に関して言えば1番目と2番目の条件である日照時間と寒暖差がとても重要になります。一般的に最低気温が8℃を下回り始めると葉が色付き始めると言われています。秋は冬にかけて日照時間が短くなり、寒暖差も大きくなることから紅葉が始まります。

日照時間が短くなり寒暖差が大きくなるとなぜ紅葉が始まるのか気になりますよね?ですがそれを知るためには紅葉する前の葉っぱについて考えていきます!!

なぜ葉は緑色なのか?答えは葉緑体にあり!!

写真:Vierschilling on pixabay

春先に葉っぱが生え始めて夏にかけては葉は緑色をしています。この緑色は何の色かと言うと葉緑体(クロロフィル)の色になります。葉緑体は光合成を行う器官で植物にはなくてはならない存在です。光合成を行うことにより植物はエネルギー(糖)を作ることができるのです。そして葉っぱで作られたエネルギーが植物全体に移動し植物は成長します。

光合成には以下4点の要素が必要となります。

  1. 栄養
  2. 二酸化炭素

光合成にはどの要素も欠かせないですが、一際重要な要素は光です。そこで日照時間が関係してきます。日照時間は夏至をピークにして冬にかけて減少していき、光合成によって得られるエネルギーも減少していきます。そうすると葉っぱを維持するためのエネルギー量が十分ではなくなるため、植物は葉っぱからエネルギーを回収し、葉っぱを落とすことで冬に備えます。この過程の中で葉っぱは色付きます。

赤い紅葉はアントシアニンの色!!

葉っぱからエネルギーを回収する過程では葉緑体の分解が起こっています。エネルギーの回収を行う中で葉っぱの付け根には離層と呼ばれるコルク状の組織が形成されます。離層が形成されると光合成によって作られたエネルギーが植物全体に行き渡らなくなり葉っぱの中に蓄積されていきます。

葉っぱに蓄積されたエネルギーが過剰になった時に化学反応を起こすことでアントシアニンが作られます。アントシアニンはブルーベリーなどで耳にしたことがあると思いますが、有害な紫外線から身を守るために働きを持つ赤色の色素です。

つまり日照時間が短くなり気温が低くなってくると葉っぱを緑色にしていた葉緑体(クロロフィル)が分解されると同時に、赤色のアントシアニンが合成されていくことによって葉っぱは緑色から赤色になっていきます。

黄色い紅葉はカロテノイドの色!!

紅葉を見ていると紅葉の中には赤色だけではなく黄色の葉っぱも多くあります。これはアントシアニンではなくカロテノイドによる色です。

カロテノイドはアントシアニンと同様に有害な波長の光から身を守り植物へのダメージを抑える働きをしている黄色の色素です。カロテノイドは秋になる前から葉っぱに存在していますがクロロフィルの方が多く存在しているため私たちの見た目には緑色に見えています。

赤い紅葉と同様に秋が深まり条件が揃うとクロロフィルは分解されます。カロテノイドの分解も起こりますが、クロロフィルの方が早くに分解を終えます。そのためカロテノイドが多く存在することになり葉っぱは黄色に見えます。

まとめ

  • 紅葉には日照時間・寒暖差が重要
  • 紅葉の色はアントシアニンやカロテノイドの色

日常で何気なく見ているものにも色々な理由があるとわかると面白いですよね?こういった日常での疑問を記事にしていこうと思うので是非他の記事もご覧ください

以上、最後までご覧いただきありがとうございます!!